■われわれの事務所のお客様(クライアント)は、100%歯科 医院です(2022年現在)。なぜ歯科 医院以外のお客様をお断りしているかというと、私が求める税理士像は業界特化しかないと考えているからです。
■大学時代、まわりの友人たちは「仕事の内容」ではなく「企業の名前」で就職活動していました。しかし、ひとつの会社に入ると、もし自分が他社の商品の方がよいと思っても、自分の会社の商品を売らなければなりません。それを一生続けるのはつらい。すべてのお客様に本当に喜んでもらえる仕事はないか、そのように考えていたときに、たまたま大学の生協で「税理士」の資格のパンフレットを手にしました。
「そうだ!
税理士になって税金を安くできれば、
すべてのお客様に喜んでもらえる。
そんな想いから税理士を取得し、晴れて大手の会計事務所に就職しました。
私の学生時代に思い描いていた税理士像は、税法の知識を駆使して戦い、企業の参謀役として活躍し、お客様に喜ばれまくるかっこいい正義のヒーローでした。
しかし、現実は違いました。
■しっかりと税理士の仕事を理解していなかった私が悪いのですが、実は税理士という仕事は「税金を安くする」仕事ではなくて「税金を計算する」仕事だったのです。華やかな仕事とは裏腹に、仕事はとても地味。毎日、お客様からお預かりした請求書や領収書の束を1枚1枚めくって伝票を作り、毎月決まった税金の申告書を作成する。もちろん、非常に大切な仕事なのですが、私のイメージとはかけ離れていたのです。また「節税」でお客様に喜んでいただくことはできましたが、当時担当をしていた歯科医院は利益もあまり出ておらず、お金もほとんど残っていないので節税どころではありませんでした。
「何とかお客様に元気になってもらいたい。
もっと医院にお金が残るようなアドバイスをしたい。」
そんな想いを持って、ドラッカーや大前研一さん、その他有名なコンサルタントの本などをむさぼり読みました。しかし、結局お客様のところでお話しする内容は、
「院長、今月は売上が少なかったですね。もっと頑張りましょう」「最近接待交際費が増えてきているので、もうちょっと減らしていきあしょう。」このような抽象的で当たり障りのない提案しかできませんでした。
その時にたまたま読んだ本が、「ランチェスター経営」でした。ランチェスター経営とは、得意分野を絞り込んでニッチな市場で戦う、という経営戦略です。
「結局、喜ばれる提案ができていないのは
その業界のことを
熟知していないからではないか?」
牛丼専門店、カレー専門店みたいに、
これからは会計事務所にも専門特化の時代がやってくるのでは?」
そんな想いから、2004年に歯科専門の「デンタルクリニック会計事務所」として起業しました。
そして多様化するお客様のニーズに対応するため、2014年に法人化を行ない「税理士法人キャスダック」に改組いたしました。
キャスダックの名前の由来は、お客様の物心両面の幸せを追求する「キャッシュとウィッシュの最大化」の「cash wish saidaika」からきています。
「キャッシュ(お金)」と「ウィッシュ(願望)」を最大化できる院長のパートナーとして、共に成長していきたいと思います。